陶芸を中心に愛犬柴犬、趣味の家庭菜園、釣り、テニスなどを画像入りで書いていました。今は花・自然・テニス・釣り・料理・旅行などを日記風に綴っています。

さまざまの事思ひ出す櫻かな(芭蕉の句)

3月8日(土)の午後、紀南文化会館で催されていた「第六回吉本芳秋-書と刻字作品展」に行ってきました。

最初は秋田の神代杉に彫った作品に決めていました。
手続きをした後、ふと左手をみると、この「櫻」の作品がありました。
一通り観て回ったつもりでしたが、入口のすぐ横に展示されていたためか見落としていました。
受付係の方もこの作品に賛同してくださり、変更しました。
桜には時期がありますが、「さまざまの事を思い出す」のは、桜の時期に限りません。
玄関横に飾ることにしました。

9日(日)上富田テニスの終了後、急いで受け取りに行ってきました。
その晩写真を撮りながら、この作品にしてよかったと思いました。
とても素敵な作品です。
私の撮影の拙さゆえに、実作品の良さを損なってしまっていますが。

DSCF4674.jpg

作品展のパンフレットの一部を掲載しました。
左上の「花 花無心招蝶 蝶無心尋花 良寛詩」は、大きくて立派な作品でした。
今回私が一番気に入った作品です。
でも、私のマンションには飾るところがありません。

これから桜の花見シーズンですね。
昨年、私は弘川寺の花見に行きました。
京都の原谷園のしだれ桜は素敵だそうです。
行ってみたいものです。

熊野古道の語り部の方にお聞きしますと、寒さのためか、まだ山桜の開花が見られないそうです。

  * うすべにに葉はいちはやく萌えいでて咲かむとすなり山桜花  若山牧水

桜の開花が待ち遠しいですね。

   2014.3.9         くまお

追記

「さまざまの事おもひ出す櫻かな」の句の評釈

『笈日記』には「同じ年の春にや侍らむ、故主君蝉吟公の庭前にて」と前文がある。また真蹟懐紙に、「探丸子のきみ別墅の花みもよほさせ玉ひけるに、むかしのあともさながらにして」と前書がある。探丸は芭蕉の故主君蝉吟の子、良長の俳号で、その別墅は玄蕃町にあり、八景亭と称した。芭蕉はこの時、探丸の花見の席に招かれてこの句を作り、探丸は脇句「春の日はやくふでに暮行」と付けた。
 芭蕉は、若い日のことを思いだし、感無量の体で、さまざまの思いをこめてこう詠むより仕方なかった。こういう句は、句の善悪よりもその場に臨んだ作者の言語に絶した思いを汲みとるべきものである。

                       (『芭蕉全発句 上巻』 山本健吉著より)


  若き日の芭蕉は藤堂藩の侍大将藤堂新七郎家に仕えていた。嫡男良忠公は蝉吟と号し、北村季吟に俳諧を学ぶ若き武将であった。芭蕉は蝉吟公から格別の恩寵と待遇を与えられ、新七郎家の下屋敷である八景亭にも幾度か随従し、俳諧の途に進む学友として苦労も喜びも共に味わっていた。そんな中杖とも柱とも頼むべき主君蝉吟公が寛文六年(1666年)、二十五歳の若さで夭折した。
 芭蕉は失意の中当家を退き京都へ遊学、血の滲む思いの苦闘の中、やがて江戸に下り俳諧宗匠として認められるまでになった。
 主君の死後二十二年の歳月が流れ、芭蕉は貞享四年に上野に帰郷、翌春ののどかな日、旧主君蝉吟公の遺児である探丸の招きにより、八景亭での花見の宴に参列し、蝉吟公との交情の数々を心に秘めて挨拶の句を作り、懐紙に書きとめた。
                  * 貞享五年(1688年) 松尾芭蕉四十五歳の作
              (www.ict.ne.jp//sasa-mi/bashoukuhi14.htmより)

私は調べてみて、この平凡な句の持つ深い意味を知りました。



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夢木さんへ 
あなたも観に行かれたのですね。
あなたが最初に見て一番印象に残った作品を、私が手に入れたというのも偶然ですね。
私は最後に見たのですけれど。
玄関に飾っておきます。
良ければ、めだかの学校の帰りにでも観に来てください。
くまお | URL | 2014/03/11/Tue 08:40[EDIT]
桜・・・芭蕉の句
作品展に行って来ました。
会場で最初に見たこの作品が一番印象に残りました。

桜の季節になるといつも思います。
人が桜を見ているというより桜が人を見ているのではと。

でも「今日も一日楽しかったね」も心に残りました。
作品の説明を読みながら、書の美しさにひき込まれたひと時でした。
夢木 | URL | 2014/03/11/Tue 01:06[EDIT]
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